FXをこれから始めようと思っている方は、どのような通貨ペアが勝ちやすいのか気になるところだと思います。
結論から言うと、まずは[color color=”red”]安定感あるメジャーな通貨ペアから始めるのが理想[/color]です。
初心者がいきなりマイナーな通貨に手を出すと、大損に繋がってしまうこともあるので要注意!
そ今回は、初心者が取引しやすい通貨ペアや、通貨ペアごとの特徴を説明していきます。
これからFXを始めてみよう!という方は、ぜひ参考にしてください。
FXの「通貨ペア」はどんな種類がある?
FXにおける「通貨ペア」とは、取引を行う通貨の組み合わせのこと。FXは「どの通貨でどの通貨を買うか」という通貨のペアを決めて取引を進めます。初心者の方は、まず通貨ペアの基礎知識をつけて取り組むのが良いでしょう。
メジャー通貨とマイナー通貨
通貨は大きく分けて、FX市場全体での取引量の多い「メジャー通貨」と、比較的取引量の少ない「マイナー通貨」に分けられます。主なメジャー通貨、マイナー通貨は以下の通りです。
メジャー通貨 | マイナー通貨 |
---|---|
米ドル(USD) | トルコリラ(TRY) |
ユーロ(EUR) | メキシコペソ(MXN) |
英ポンド(GBP) | 南アフリカランド(ZAR) |
豪ドル(AUD) | 中国人民元(CNH) |
日本円(JPY) | ブラジルレアル(BRL) |
スイスフラン(CHF) | 香港ドル(HKD) |
カナダドル(CAD) | シンガポールドル(SGD) |
ニュージーランドドル(NZD) | ロシアルーブル(RUB) |
メジャー通貨は文字通り「メジャー」な取引通貨ですので、相場が安定しているほか、スプレッド(手数料)も安く設定されていることが多いのが特徴です。少額から大きな利益を狙うのは難しいものの、情報収集がしやすく初心者でも取り組みやすいといえます。
一方、マイナー通貨は全体の取引量が少ないことから価格変動が大きく、短期間でも大きな利益を上げられる可能性があるのがメリットです。
しかし正確な値動きの予測ができなければ、市場に振り回されて大きく損をする可能性もあるため、初心者向きとはいえません。
米ドルとのペアは「ストレート通貨」
FXでの取引は通貨の「ペア」を選んで行いますが、中でも米ドルと他国通貨とのペアは「ストレート通貨」と呼ばれています。
たとえば、「米ドル/円」や「英ポンド/米ドル」などがストレート通貨に当たります。比較的安定した取引がしやすいのが特徴です。
逆に、米ドルを介さない通貨ペアを「クロス通貨」と呼びます。「ポンド/日本円」などの組み合わせのことですね。クロス通貨はストレート通貨と比較して取引量が少なく、取引の難易度が高いため、ある程度経験を積んでから挑戦するのがおすすめです。
FX初心者におすすめの通貨ペアと特徴
初心者におすすめなのは「メジャー通貨」かつ「ストレート通貨」です。理由としては、以下の3点が挙げられます。
- 相場が安定している
- スプレッド(取引手数料)の幅が狭い(低コスト)
- 情報収集がしやすく、特徴を掴みやすい
メジャー通貨の中でも初心者に扱いやすく、おすすめの通貨ペアを順にご紹介します。
国内取引高No.1!FX初心者なら「米ドル/円」
国内で取引量が最も多い
日本語で情報収集がやりやすい
テクニカル分析が有効になりやすい
日本での取引高が最も多いのが「米ドル/円のペア」。初心者が初めて取引開始をする際におすすめの通貨ペアです。
取引量が多いため市場が安定しやすく、スプレッドは多くのFX会社でどの通貨ペアよりも狭く設定されており、取引は低コストです。
最小限のリスクでコツコツ利益を上げやすい通貨ペアです。
ドル円の値動きの特徴は、アメリカの金融政策やクロス円の値動きに大きく左右されることです。そのため為替が変動しやすいのは、米国の経済指標が発表されたタイミングです。アメリカが自国経済を強くしたいとドル安容認や利下げといった金融政策が取れば、中・長期では円高ドル安方向へと動き、ドル円は下落基調となります。
また市場の暴落や政変などのネガティブ要因からリスクオフとなると、円が買われ、ドルが売られることになりますので、同じようにドル円は下落する傾向にあります。ドル円は各FX会社のスプレッドが最も安い通貨ペアの一つなので、ユーロドルと同様にスキャルピングなど短期トレードにも向いています。
「米ドル/円」の取引をする際は、一例として以下の経済指標を参考にすると良いでしょう。
原則毎月第一金曜日に発表。米国労働省労働統計局(BLS)が発表する雇用の状況を示す指標。最重要。
四半期に一回発表。米商務省経済分析局(BEA)が発表する、米国内での一定期間内の財・サービスの付加価値の総額。雇用統計と並び重要。
世界で最も取引されている「米ドル/ユーロ」
世界で最も取引されている
テクニカル分析が有効になりやすい
次にご紹介するのは「米ドル/ユーロ」ペア。世界的に多く取引されており取引参加者が多いため、安定した市場となりやすい取引ペアです。約定しやすいのは大きなメリットですね。ユーロドルの特徴は、米ドルと同様に決済通貨として世界でもメジャーなため、比較的長期のトレンドも出やすい点にあります。また米ドルとの相関性が強く、市場が米ドル買い方向にもっていかれるとユーロが売られ、逆もまた然りという値動きを見せます。
こちらの通貨ペアで取引する場合は、米国だけでなく欧州のニュースにも敏感になっておくのがおすすめです。
経済指標のうち、投資家がよく参考にする欧州の指標の一例は以下の通りです。
毎月中旬発表。欧州連合統計局が発表する、鉱工業部門の生産動向を示す指標。ユーロ圏の経済状況を知るのに適している。
原則毎月第一金曜日に発表。米国労働省労働統計局(BLS)が発表する雇用の状況を示す指標。最重要。
四半期に一回発表。EU統計局が算出・発表する経済指標。EUに加盟している各国の四半期GDPデータをもとに調整・算出されており、ユーロ圏全体の経済状況をチェックするのに重要な指標の一つ。
メジャー通貨の中では金利も高め「米ドル/英ポンド」
最後にご紹介するのは、金融拠点として力のある「米ドル/英ポンド」のペアです。
英ポンドはメジャー通貨の中では金利が高めなので、長期保有者にも人気があります。
英ポンドはまとまった取引量はあるものの、米ドルやユーロに比べて変動幅が大きくなりやすいので、高い利益が得られる可能性もあります。
逆に大きく損をするパターンも十分に考えられるため、動向には注意が必要です。
FXに慣れてきたら挑戦!人気のマイナー通貨・クロス通貨ペア
メジャー通貨ペアでFXに慣れてきた際は、ぜひマイナー通貨やクロス通貨ペアにもチャレンジしてみましょう。
特に日本円との通貨ペアは取引しやすく、マイナー通貨・クロス通貨ペアの入り口に最適です。
日本にいるなら取り組みやすい!「豪ドル/円」「ユーロ/円」
日本にいるなら挑戦しやすい通貨ペアである「豪ドル/円」や「ユーロ/円」。
メリットや特徴を見ていきましょう。
「豪ドル/円」は、代表的なクロス通貨ペア。
オーストラリアは天然資源が豊かな国のため、資源価格の上昇・下落が大きく市場に反映されやすくなっています。また、オーストラリアについては中国が資源の主要な輸出先の一つであるため、豪ドルは中国の経済指標から大きな影響を受けます。
通貨変動は米ドル/円と比較して大きくなりがちなため、その分損をしてしまうリスクがある一方、うまく運用すれば利益も大きく上げられる可能性も。
扱いやすさは新興国通貨と主要通貨の中間に位置する、バランスの良い通貨です。
ユーロは米ドルに次ぐ取引量を誇る通貨。
クロス通貨ペアとはいえ「ユーロ/円」は、取引量・安定感ともに優秀です。
スプレッドも小さく設定されているFX会社が多いため、低コストで取引可能。
ユーロ圏の中でも、ドイツなどの主要国の経済指標に注目しながらの運用がおすすめです。
長期保有なら「トルコリラ/円」「メキシコペソ/円」もアリ!
FXと言えばチャートに張りついて頻繁にトレードするイメージがありますが、実は長期的に保有して金利(スワップポイント)を受け取る投資手法も人気です。
スワップポイントを期待するなら、「トルコリラ/円」や「メキシコペソ/円」などのいわゆる「高金利通貨」がおすすめ。これらの新興国通貨の特徴は先進国に比べ、高金利通貨である場合が多いのが特徴です。その理由としては、経済力が不安定でインフレ率が高く、慢性的な財政赤字を埋めるために政策的に金利を高く設定している国が多いためです。
ただしボラティリティ(変動幅)が大きいので、FXに慣れていないと危険です。長期保有で利益を出すつもりが、気がついたらロスカットされたという残念な結果になってしまうこともあるので注意が必要です。
ある程度FXでの取引に慣れた、中級者以上の方におすすめの投資法です。
24時間取引できるFXですが、時間帯によって取引の値動きには特徴があります。
隙のないトレードをするためにもしっかりと「時間帯によって特徴が違う」「選んだ通貨ペアによってチェックすべき時間帯は異なる」という点を知っておく必要があります。詳しくは、下記記事を参考にしてくださいね。
まとめ
FXを初心者から始めるのであれば、通貨ペア選びは非常に重要です。
初心者なら、安定感あるメジャー通貨やストレート通貨から取引を行うのが良いと言われています。逆に、スワップポイントなどの表面的な情報だけを見てマイナーな通貨ペアを選ぶと、大きな値動きで思わぬ損失に繋がってしまうことも。
まずは主要な通貨ペアからコツコツと経験を積み、自分の得意なペアを見つけてみてください。